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結婚式のお車代の渡し方の基本と準備を解説

結婚式のお車代を準備している人の中には、お車代の渡し方について迷う人もいますよね。お車代はゲスト全員に渡すものではないので、できるだけスムーズに、人目につかないように渡したいと思う人もいるでしょう。

今回の記事では、結婚式のお車代の渡し方の基本と準備について解説します。お車代の渡し方でまず基本の渡し方を知っておきたい人は、当記事を参考にしてみてください。

お車代は結婚式の当日に手渡しが基本

 

お車代の渡し方の基本は、結婚式の当日に手渡しする方法です。お車代は新郎新婦が遠方から来て下さるゲストに感謝の気持ちを込めて渡すお金なので、結婚式の当日に新郎新婦から渡せば、ゲストは交通費の金額を気にすることなく帰宅できます。

結婚式の形によっては、新郎新婦が当日忙しくお車代を渡すタイミングをうまく見つけられないこともあるでしょう。その際は、新郎新婦の両親や会社の同僚など、別の人が新郎新婦の代理として渡すことも失礼ではありません。

【結婚式のお車代の渡し方の基本】

いつ
  • 結婚式当日
どこで
  • 受付
  • 披露宴のテーブル
誰が
  • 新郎新婦
  • 新郎新婦の両親・兄妹姉妹
  • 受付担当
どんなお車代を
  • ポチ袋に入ったお車代
  • ご祝儀袋に入ったお車代
どんな言葉で <新郎新婦の場合>
本日はわざわざ遠くからありがとう
<受付担当の場合>
こちら、〇〇さんよりお預かりしております
どんな風に 目立たないようにこっそりと

お車代を渡す際は、さりげなく渡すことがマナーです。お車代の渡し方については、お車代を渡さないゲストに違和感を与えないようにするためにも、家族や会社の同僚なども含めて「いつ」「誰が」「どこで」渡すのかをあらかじめシミュレーションすると良いでしょう。

渡すタイミングは受付か披露宴の合間がベスト

ゲストにお車代を渡すタイミングは、結婚式を開始する前の「受付時間」か「披露宴の合間に」がベストと言えます。なぜなら、結婚式が終わったあとは早く帰るゲストもいますし、全員で集合写真を撮影することもあり、お車代を渡しづらい場合があるからです。

【お車代を渡すベストなタイミングの例】

結婚式当日のイベント お車代を渡す流れ
受付 ①受付を開始する
②受付がゲストに名前を聞き、名簿で確認する
③ゲストの名前がお車代を渡すリストに入っていれば、お車代を渡す
挙式と披露宴の合間 ①挙式が終わり、新郎新婦が退出する
②新郎新婦の両親がゲストのテーブルへ出向き、お礼を言ってお車代を渡す
披露宴の合間 ①披露宴の中盤、新郎新婦または新郎新婦の両親・兄妹姉妹がゲストテーブルへ出向く
②お礼を言って、お車代を渡す

たとえば、受付で新郎新婦の友人がお車代を渡す場合は、事前に新郎新婦から渡されたお車代ありのゲストの名前をリストで確認します。ゲストから名前を言われたら「〇〇さんですね?本日は遠方よりお越し下さり有難うございます」と言ってお車代を渡します。

また、遅刻をするゲストがいて受付で渡せなかった場合は、挙式と披露宴の合間に渡すこともあります。その場合、忙しい新郎新婦の代わりに両親や兄妹姉妹が「こんにちは。〇〇さんですね?」と言いながら名前を確認し、「〇〇より預かってます」とお車代を渡します。

お車代を渡すタイミングは受付時が望ましいですが、披露宴の最中または披露宴のあとでも可能です。ウエルカムドリンクを注ぎに行くついでや、写真を撮るついでにも渡せるので、結婚式当日の流れが決まったら、お車代を渡すタイミングを事前に話合っておきましょう。

新郎新婦または受付担当や家族が渡す

お車代をゲストへ渡す際は、新郎新婦か受付担当や家族が渡します。お車代は基本的に新郎新婦が渡すことが望ましいですが、結婚式当日は忙しくて渡せないこともあるので、新郎新婦の代わりに受付担当や家族が代わりにお車代を渡すことも少なくありません。

【結婚式のスタイルによるお車代を渡す人の候補】

教会式の場合
挙式+披露宴 受付担当者または両親・兄妹姉妹
挙式のみ 受付担当者または両親・兄妹姉妹
披露宴のみ 新郎新婦または受付担当者または両親・兄妹姉妹
神前式の場合
挙式+披露宴(会食) 受付担当者または両親・兄妹姉妹
挙式のみ(家族婚) 新郎新婦または両親・兄妹姉妹
披露宴(会食)のみ 新郎新婦または両親・兄妹姉妹
人前式の場合
 挙式+披露宴 受付担当者または両親・兄妹姉妹
挙式のみ(家族婚) 新郎新婦または両親・兄妹姉妹
披露宴のみ 新郎新婦または受付担当者または両親・兄妹姉妹

最近の結婚式には、披露宴のみや挙式のみなど様々なタイプがあります。たとえば、教会で挙式と披露宴を行う場合、新郎新婦はリハーサルを当日行うことがあるので、お車代を渡す係は受付担当者か両親などが適当です。

一方、家族婚の場合は、新郎新婦とその家族や親族、親しい友人のみが参加します。家族婚はゲストの人数が限られているため、お車代を渡す係は新郎新婦が担当することも可能です。

お車代を渡す人を検討する際は、どのような結婚式のスタイルで行うのかも考慮すると、よりイメージしやすくなります。ゲストの人数が多い場合は、「親族は〇〇さん」「友人は〇〇さん」というようにお車代の担当を複数立てることも検討してみてください。

渡す際は名前を確認して間違えないようにする

お車代を渡す際は、名前を確認して間違えないようにすることが大切です。ゲストが別の人のお車代を受取ってしまい、そのお車代が自分のものより高額だった場合は嫌な気持ちになる可能性があるからです。

【お車代を渡す際の注意点】

  • 間違えないように付箋に名前を書いておく
  • 渡す際は「〇〇さんの友人の〇〇さんですよね」といったように、必ず確認する
  • 当日、余分に必要になることもあるので、少し多めに用意する

お車代の金額はゲスト1人1人違うので、お車代を入れる封筒にはゲストの名前を記入します。通常、お車代の封筒に直接ゲストの名前を書くことはマナー違反とされているため、お車代の封筒には名前を直接書かず、付箋にゲストの名前を書いて貼っておきます。

また、結婚式のゲストの中には新郎新婦にとって会うのが久しぶりの人や、受付担当が会ったことのない人もいます。そのため、お車代を渡す際は「〇〇さんの友人の〇〇さんですね」といったように、渡す前に確認をしてからお車代を渡します。

普段なかなか会わない人が集まる結婚式では、緊張のあまり、お車代を間違って別の人に渡してしまうこともあるかもしれません。せっかくの結婚式にお車代を間違って渡さないよう、結婚式当日の渡し方にも一工夫してみましょう。

感謝の言葉と共に渡す

お車代を渡す時は「遠いのに来てくださり有難うございます」といったように、感謝の言葉と共に渡します。ゲストの人数が多い場合や受付に慣れていない人が担当する場合は、お車代の封筒に「ありがとう」の気持ちを込めたメッセージカードを入れる方法もあります。

たとえば、新郎新婦からお車代を直接渡す場合は、「本日はわざわざ遠くからありがとう」や「お忙しい中、主賓のご挨拶をいただき、ありがとうございます」など、ゲストに合わせた言葉と共に渡します。

また、受付で友人や会社の同僚からお車代を渡す場合は、「新郎新婦より預かっております」や「新郎新婦からのお気持ちです」など、新郎新婦の代理である旨を伝えて渡します。

お車代をゲストに渡す際は、遠方から来てくださったことを感謝する言葉と共に渡します。飛行機や新幹線に乗って来てくれたゲストが気持ちよく結婚式に参加できるよう、お車代を渡す際は気持ちを込めた対応を心がけましょう。

なお、ゲストの中にはお車代を遠慮する人や、辞退する人もいます。その際は、一度断られても「二人からの気持ちですので」「新郎新婦からの気持ちなので」と受取っていただきたい旨を伝えてください。

目立たないように渡す

お車代を渡す際は、目立たないようにゲストへ渡します。お車代は全員に渡されるわけではないので、お車代の対象ではないゲストがお車代をみた際に、ゲストにより新郎新婦からの対応に差があるという誤解を招く恐れがあるためです。

【お車代を目立たないように渡す工夫】

  • お車代を普通の封筒に入れる
  • ゲストが一人でいる時に渡す
  • ゲストに少し早い時間に来てもらう
  • 受付とは別にお車代対応の担当者をつくる

たとえば、通常はお車代をポチ袋やご祝儀袋に入れますが、普通の封筒に入れると、外から見てお車代を渡しているようには見えません。その際、お車代を渡さないゲストにも新郎新婦からのメッセージとして同じ封筒を渡せば、お車代が目立たなくなります。

お車代を受け取って当たり前と考えているゲストがもらえなかった場合、交友関係に影響する場合もあります。新郎新婦もすべてのゲストにお車代を払えるわけではないので、できるだけ目立たないように渡す工夫を心がけてください。

なお、お車代を渡す人には明確な基準がないため、どの人に渡せばいいのか迷う人もいるでしょう。一般的なお車代の基準が知りたい人は「結婚式のお車代はどこからが遠方なのか基準を解説」を参考にしてみてください。

お車代の準備には封筒の用意やあて名書きがある

画像素材:PIXTA

お車代で使う封筒やあて名書きにはマナーがあるので、お車代の準備をする人は参考にしてみてください。

【お車代の準備の流れ】

①お車代を渡すゲストの名簿を作成する
②ゲストに合った金額の新札を用意する
③新札をポチ袋やご祝儀袋に入れる
④あて名書きをする

お車代の準備には、ゲストの名簿を作成する、新札を用意する、ポチ袋やご祝儀袋を用意する、など様々な準備があります。結婚式の前日や2〜3日前では間に合わない場合もあるので、結婚式のプランやゲストが決まったら早めに準備するようにしましょう。

お車代を渡すゲストの名簿を作成する

お車代の準備では、まずお車代を渡すゲストの名簿を作成します。お車代を渡すゲストの名簿にはゲスト名の他、お車代の金額、誰が渡すのか、渡すタイミングも書いておくと当日スムーズにお車代を渡せます。

【お車代を渡すゲストの名簿の例】

氏名 金額 渡す人 渡すタイミング
山田 隆司 30,000円 佐藤 広子 受付
鈴木 千恵子 10,000円 奥山 洋子 披露宴のお色直し後
川崎 健二 5,000円 佐藤 広子 受付

結婚式の受付には参加するゲストの名前が書かれた名簿があります。お車代を渡すゲストの横にはチェックマークなどの印をつけておき、印があるゲストの場合はお車代を渡すゲストの名簿を確認します。

お車代を渡すゲストの名簿で確認ができたら、該当するゲストのお車代の封筒を取りゲストへ手渡します。ゲスト数が40人以上と多い場合は、①通常の受付担当者②お車代の名簿をチェックする担当者③お車代の封筒を渡す担当者のように、2人〜3人で行うとスムーズです。

遠方から来るゲストがいる結婚式では、お車代を渡すゲストの名簿をつくると管理しやすいです。お車代の管理はお金が関わることなので、新婦の親友や新郎の仲の良い会社の同僚など、信頼できる人物にお車代の管理を任せるようにして下さい。

ゲストに合った金額の新札を用意する

次に、ゲストに合った金額の新札を用意します。お車代で渡すお金が新札以外だと、準備不足やマナー違反という印象を与えてしまうので、出来る限り新札を用意するようにしましょう。

たとえば、Aさん、Bさん、Cさんの3名に3万円ずつお車代を用意するとします。その場合は、銀行の窓口で1万円札が新札で9枚欲しい旨を伝えるか、両替機がある場合は両替機で9万円を新札の1万円9枚に交換します。

お車代で渡すお金を新札にすると、受取るゲストも気持ちが良いものです。銀行の両替機は土日祝に利用できない場合があるので、結婚式の前日までに平日で銀行に行ける日を新郎と新婦の間で検討しましょう。

新札をポチ袋やご祝儀袋に入れる

お車代を封筒に入れる際は、ポチ袋やご祝儀袋を利用します。お車代を封筒に入れる際は、あて名書きやお札の向きなどのマナーがあるので確認してみましょう。

【お車代を封筒に入れる際のポイント】

①適切な封筒を選ぶ
3,000円~10,000円 ポチ袋
10,000円~3万円 ご祝儀袋(水引きが印刷されたもの)
3万円を超える ご祝儀袋(水引きがされたもの)
②ご祝儀袋は水引きの本数と種類に注意する
基本 5本の紅白/結びきり
少し豪華にする 金銀を含めた7本~10本/梅結びまたはあわじ結び
③適切に宛名を書く
袋の表面
  • 真ん中より上半分に「御車代」、下半分に新郎新婦の名前を書く
  • 新しいデザインで英語名を使う場合や結婚式の日付を書く場合もある
④お札の向き/折り方
ポチ袋の場合 お札を三つ折りにする
ご祝儀袋の場合 袋からお札を出す時、お札の表面の顔が上になるように入れる

お車代は中に入れるお札の金額により、使い分けると良いです。水引きがあるご祝儀袋は3万円〜5万円以上のお車代で使用し、5千円や1万円の金額の場合は、ポチ袋か水引きが印刷されたご祝儀袋を使用します。

お車代の封筒の宛名には「お車代」と「新郎新婦の連名」を記載し、中に入れるお札は肖像画がすぐに見えるように入れます。お車代の金額はマナーとして記載せず、すぐに取り出せるように封筒の封ものりで頑丈に閉めないようにします。

お車代の封筒は基本的にポチ袋やご祝儀袋を使用します。ゲストとの関係性により、カジュアルな袋や封筒の地の色が白以外の封筒を使用することもあるので、参加するゲストにより封筒の種類は臨機応変に選択してみてください。

お車代を事前に振込んだり後日渡す場合もある

女性 考える スマートフォン

画像素材:PIXTA

お車代を事前に振込んだり、後日渡す場合もあります。家族4人などの複数人で結婚式に来てくれるゲストがいる場合や、当日、受付の人や親が渡せないなどの事情がある際は、結婚式当日以外にお車代を渡すことも検討してみましょう。

【結婚式当日以外にお車代を渡すタイミング】

  • 結婚式の3か月前~2か月前
  • 結婚式が終了してから10日以内

遠方から来るゲストの中には、飛行機や新幹線の手配を結婚式の数か月前から手配している人もいます。結婚式の3か月前〜2か月前にお車代を振込むことを連絡しておけば、遠方からくるゲストの支払いの負担は軽減されます。

また、結婚式当日にどうしてもお車代を手渡せなかった場合は、あとからお車代を渡してフォローすることもできます。日数が経過してしまうとお車代の意味が薄れてしまうため、結婚式終了後の10日以内を目安に渡します。

お車代を結婚式当日以外に渡しても、マナー違反にはなりません。お車代はもらえるの?と気になるゲストも中にはいるので、遠方から来てくれるゲストが多い場合は、事前振込みや後日に金券を送るなどのフォローも検討してみましょう。

まとめ

お車代は遠方からゲストへ新郎新婦が感謝の気持ちを表すものなので、結婚式の当日、新郎新婦から直接手渡す事が基本です。ただし、新郎新婦は結婚式当日忙しいこともあるので、代理として受付担当者や両親、兄妹などが渡すこともマナー違反ではありません。

お車代を渡す際は、いつ、どこで、誰が渡すのかを決めておきます。最も渡しやすいのは結婚式が始まる前の受付です。渡し忘れ防止や渡し間違いを防ぐため、お車代を渡す人の名簿を事前に作成すると良いでしょう。
お車代は全てのゲストに渡すものではないので、目立たないように渡すことが大切です。お車代の封筒には金額やゲスト名は書かず、ゲストが1人でいる時を見計らう、ゲストに少し早い時間に来てもらうなどの工夫をして、お車代をもらえないゲストに配慮する事を心がけましょう。

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