じぶんが結婚した経験はあっても、母親として結婚式に出席する立場になるなんて、まだ遠い先のこと、と思ってしまいますよね。
しかし、こないだまでまだ幼いと思っていた我がこがついに結婚!そんな状況の親御さまとしては、結婚式に出席する際の服装がつい心配になってしまいますよね。
最近の結婚式は、以前よりも少人数化していて、よりプライベートなものに近くなっています。
「教会で結婚式だから、母親の服装はドレスでOK?」「お相手のご家族と、服装のテイストは合わせるべき?」など、さまざまな疑問が湧き出てくるに違いありません。
そこで、今回の記事では教会で結婚式をあげるという前提で、母親のあなたが着るべき服装について詳しくご説明したいと思います。これを読めば、お悩みはスッキリ解決!ぜひ、最後までお読みください。
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約半数は教会式!教会で結婚式を挙げるカップルは47.8%
日本では欧米や諸外国のように国全体で決められている宗教(国教)が特にありませせん。結婚式では、夫婦となるふたりが永遠の愛を誓う儀式ですが、その場所は夫婦ふたりで話し合って決めることができます。
例えば、1960年代の結婚式であれば、神社や仏閣といった場所で結婚式を挙げる和風の挙式スタイルが主流でした。しかし、1970年代に入り、徐々に教会で結婚される方も増えてきます。2020年のいま現在では、テレビや映画での結婚式シーンは教会での撮影が多いように、一般の方が結婚される場合も、約半数の方は教会を選ぶ時代となりました。

【出典:株式会社リクルート ブライダル総研|日本の挙式スタイル50年の変遷】
上記は、ブライダル調査企業がまとめた時代ごとの挙式スタイルのデータをグラフ化したものです。1970年代ではわずか6.8%しかなかった教会式での挙式が、2000年代になると64.2%になり神前式・人前式での挙式数を圧倒的に上回っています。
結婚式では母親は正礼装で参加しよう!正礼装って何?
では、ここからはやっと本題に入りまして(汗)、母親が結婚式で着るべき服装について触れていきたいと思います。挙式および披露宴では、母親が参加する際の服装は「正礼装」です。
礼装とは別名:フォーマルウェアとも言い、冠婚葬祭に関わる儀式に出席するための服装を言います。礼装には「正礼装」「準礼装」「略礼装」の3種類があり、結婚式で着る時の服装は「正礼装」とされています。
正礼装は、男性・女性の性別・出席する時間などによっていくつかの種類に分けられます。母親のあなたが結婚式に出席する際の正礼装は、以下となります。
【母親世代(30代後半~60代前半)の礼装の種類】
洋装 | 和装 | |
正礼装 | 昼:アフタヌーンドレス
夜:イブニングドレス |
既婚の親族:黒留袖、または色留袖 |
準礼装 | 昼:セミアフタヌーンドレス
夜:カクテルドレス |
色留袖・訪問着・色無地 |
略礼装 | インフォーマルウェア
(カジュアルなパーティドレス、ワンピースなど) |
付け下げ・江戸小紋 |
具体的なイメージについては、以下の画像をご参照ください。結婚式で挙式と披露宴に参列する場合の服装は、正礼装です。

しかし、両家ともに「準礼装でいきましょう」と打ち合わせをしている場合、薄いペールトーンのスーツなどの準礼装で参加されるご家族もいらっしゃいます。特に、ゲストハウスウエディングや少人数挙式の場合では準礼装も多いようですね。
挙式はせずに食事会だけ!というご家族も増えています。単なる食事会の場合であれば、以下のような略礼装でも失礼には当たりません。
念のため、正礼装の特徴を単にご説明していきますね。
洋装の正礼装はアフタヌーンドレスまたはイブニングドレス
昼間の結婚式に参加する場合は、母親の服装はアフタヌーンドレスが適しています。ちなみに、男性の場合はモーニングコートやフロックコートが正礼装です。アフタヌーンドレスの特徴は、以下の通りです。
ーアフタヌーンドレスとは?
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なんとなく、皇室の方がお召しのドレスを想像するとイメージしやすいかもしれません。最近では、結婚式ドレスレンタルサイトなどで膝丈のワンピースのことを「アフタヌーンドレス」と表現している場合もありますが、正式ではありません。
イブニングドレスは夜に行われる結婚式の際に着用するドレスです。アフタヌーンドレスとデザインは似ていますが、イブニングドレスの方が露出度は高いものとなっています。
ーイブニングドレスとは?
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正直、日本ではお母さんが正式なデザインのイブニングドレスを着るのは、少々セクシー&ハデすぎるのでは?!という印象を受けます。
和装の正礼装は黒留袖。若いなら色留袖もOK!
続いて、和装の正礼装をみていきましょう。和装の正礼装では、洋装のように時間での区別はありません。但し、「既婚」か「未婚」という区別があります。既婚のあなたが子供の結婚式に出席するなら、黒留袖を選びましょう。
ー黒留袖とは?
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実際の結婚式では母親は何を着ているのか?結婚式で母親が知るべき服装マナー7選
①【チャペル】教会式に黒留袖はおかしくない
教会というキリスト教が主体の場所に着物で参列することに違和感をもつ方も少なくないようです。結論から言えば、教会に着物で参列することは全くおかしくありません!
例えば、極論ですがあなたがインド人の母親だとして、インド人の息子が日本人のお嫁さんと結婚する時に、神社で結婚式を挙げると仮定しましょう。
その際、あなたは相手のお嫁さんの国籍に合わせて慣れない着物を着ないといけないのでしょうか?
答えは「ノー」。インドの礼装であるサリーまたはサルワール・カミーズの着用で問題ありません。教会での結婚式に黒留袖を着ていかれるお母さまはたくさんいます。ご安心ください。
②【お父さんがモーニングを着る場合】黒留袖かフォーマルドレスがオススメ
結婚式では家族の服装の統一感が大切です。なぜなら、新郎新婦と一緒に記念写真を撮る時に統一感が出ないからです。お父さんがモーニングを着ているのに、お母さんだけ普通のワンピースだったとしたら、なんだかお母さんだけ浮いてしまいます。
結婚式に出席する時の服装は、「あなたは何着るの?」と事前に相談してから決めた方が失敗を免れます。
③【日本人なのにフォーマルドレスって】日本では正式なアフタヌーン&イブニングドレスでなくてOK
ヨーロッパやアメリカとは文化が違う日本。母親世代の私たちにとって、肩だし・背中だしのイブニングドレスを着用するのは正直気が引けることでしょう。ちなみに、外国人の結婚式では母親も以下の画像のように、脚や腕を出しているケースが多いようです。

しかし、ここは日本。結婚式の母親の服装は、胸元の露出度は高くないドレスまたは黒留袖を着ている方が多いです。夏場であれば、ひざ丈のスカートや腕だしのデザインのドレスの方も数多く見かけます。

④【両家の服装】洋装・和装は事前に結婚相手の親にも確認すべき?
もし可能なら、事前に結婚相手のご両親に服装を確認した方がよいでしょう。しかし、事前に打ち合わせができないケースもありますよね。
事前に打ち合わせができないのであれば、せめて黒留袖やフォーマルドレスを着用して、格上の服装を心がけましょう。
結婚する夫婦の親は、親族よりも核上の服装をするのが常識とされています。なぜなら、親が気軽なワンピースなどの略礼装を着てしまうと、親族がフォーマルドレスを着ている場合、新婚夫婦の親よりも格上の服装となってしまい、恥をかかせることになるからです。
⑤【アンサンブル】結婚式にアンサンブルスーツを着ていってもいい?
アンサンブルスーツは略礼装です。挙式の場合は避けた方が無難でしょう。身内だけの食事会などであればOKです。
⑥【黒】結婚式はお祝いの席だから、黒いドレスは着ないほうがいい?
ドレスの種類によっては、黒の着用もOKです。露出を避け、シルクなどの光る素材やパールのネックレスなどで「晴れ」の演出をすれば、黒のドレスでも十分着用できます。
⑦【ワンピースとドレスの違い】正直、ドレスとワンピースの違いがわからない、、
最近のドレスレンタルサイトでは、一見ワンピースにしか見えない洋服も「ドレス」と記載している場合もありますよね。普段着で着られるもの=ワンピース、普段着では着られないもの=ドレスと考えてみてはいかがでしょう。
まとめ
教会で結婚式をあげる場合の母親の服装は、黒留袖かフォーマルドレスがほとんどです。
結婚は家族同士の結びつきでもあるので、お相手の家族や旦那様にも「何着ていく?」と事前に軽く聞いてからチョイスすることをおススメします。